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Sandy Bridge-E・Rampage IV Formula

Ivy Bridge-E対応BIOSでの謎ターボブースト動作対策

気まぐれ自作er日記 Rampage IV Formula BIOS 4901
気まぐれ自作er日記 今更の6コア (Core i7-3930K)

詳しい事は上記の私の過去記事に書いていますが、R4FのBIOS 4403以降ではWindows7の電源管理を「バランス」ベースで使用するとシングルスレッド時にUEFIで設定した最高ターボブーストクロックに上がらなくなります。
この4403とその前の4208との大きな差は、Ivy Bridge-E対応+UEFIの見た目が大きく変化+iROGの更新です。
当初はR4FもしくはASUSのX79マザーのみの問題かと思っていましたが、どうやらこれはX79全般の現象のようです。
更に言うと若干動きは違うようですが、X99+Haswell-Eでもシングルスレッド時のターボブースト問題は起きているようです。 (私は所有していないので細かい動きは未確認)

上記記事でも書いていますが色々実験した結果、Windows7の電源管理を「高パフォーマンス」ベースで弄ると最低倍率からUEFIで設定した最高ターボブースト倍率まで可変で上がるようになります。
しかし「バランス」と「高パフォーマンス」では通常公開されていない しきい値が違うため、「高パフォーマンス」ベースの設定ではアイドル時に最低倍率で落ち着く事がなく、ガジェットHWiNFO Monitorで表示しているCPU Clockが目まぐるしく上下している状態でした
当然この状態ではアイドル消費電力も跳ね上がります。
X79やX99で消費電力気にするなよという意見もあると思いますが、私的には電力食いの-Eシステムだからこそせめてアイドル時には可能な限り省電力であって欲しいと考えています。

使用しているCPUがi7-3820 → i7-3930Kと未だSandy Bridge-Eな事もあり、Ivy Bridge-E非対応のBIOS 4208のままであれば上記問題は関係無いので今まではそうしていました。
が、2chのHaswell-EスレでID:u6CWMxrW氏が重要なキーワードを書いてくれたため、この問題に対しての私なりの対応策を実験してみました。



上記の重要なキーワードとは「パフォーマンス向上しきい値」です。
このワードでググると現在はこんな感じで表示されます。
X79ターボブースト問題_001

この2番目のドキュメント直リンがマイクロソフト公式のプロセッサの電源管理の解説で、3番目のASCIIの記事がレジストリを弄ってコントロールパネルの電源オプションで非公開項目を弄れるようにする方法です。
ちなみにASCIIの記事はWindows8.1用となっていますが、基本的にはWindows7でも通用する内容です。
ただ記事の一部GUIDがMS公式文書と違うので、MS公式文書が正解と考えた方がいいでしょう。

MS公式の「Windows 7 と Windows Server 2008 R2 でのプロセッサの電源管理」を読むと分かりますが、かなりの項目が隠し設定として設定されており、また不用意に弄ると動作の安定性を損なう可能性もあるため、今回私は次の4つの項目のみを弄ってみました。

プロセッサ パフォーマンスの向上しきい値 (06cadf0e-64ed-448a-8927-ce7bf90eb35d)
プロセッサ パフォーマンスの低下しきい値 (12a0ab44-fe28-4fa9-b3bd-4b64f44960a6)
プロセッサ パフォーマンスの低下ポリシー (465e1f50-b610-473a-ab58-00d1077dc418)
プロセッサ パフォーマンスの向上ポリシー (40fbefc7-2e9d-4d25-a185-0cfd8574bac6)


HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Power\PowerSettings\54533251-82be-4824-96c1-47b60b740d00\下のこの4つのレジストリキーの項目Attributesの値をそれぞれ2にします。
X79ターボブースト問題_002

レジストリエディタを終了後コントロールパネルから電源オプションを開いて詳細設定を見ると、上記の4項目が弄れるようになっています。
X79ターボブースト問題_003


ちなみにバランスと高パフォーマンスでのデフォルト値は以下の値になっています。
X79ターボブースト問題_004 X79ターボブースト問題_005

実際の動作上から予想は付いていましたが、やはり通常では弄れない隠し設定のしきい値が「バランス」と「高パフォーマンス」では大きく違いました



準備が整ったのでR4FのデュアルBIOSを切り替え最終バージョン5001にします。
R4F_5001_001.jpg

iROGの自動更新後Windows7が立ち上がったので色々実験してみました。
なおi7-3930Kの設定はBIOS 4208の時と同じく4.5GHz設定です。

・「バランス」ベース
相変わらずシングルスレッドでは4.2GHzまでしか上がりません。
上記隠し設定の4項目を「高パフォーマンス」と同じ30%・10%・単一・ロケットに設定しても変わらず4.2GHz止まりです。

・「高パフォーマンス」ベース
ならば逆転の発想で、問題無く4.5GHzまで跳ね上がるこちらをベースに弄ります。
高パフォーマンスのデフォルト状態では通常設定項目の「最小のプロセッサの状態」が100%になっていて、私の例で言うと4.5GHz張り付きになりますが当然ここはバランスと同じ5%に設定するとi7-3930Kの最低倍率12倍まで下がるようになります。
ただしこの記事の先頭でも書いていますが、高パフォーマンスベースだとターボブースト問題は起きない代わりに不必要に倍率が上がりすぎて省電力的に問題が出ます。
そこで隠し設定4つをバランスでのデフォルト値60%・20%・理想・理想に変更します。
その結果、アイドル時にポンポン跳ね上がっていたクロックが収まりました
軽くテストしてみましたが、Super-πやCINEBENCHのCPUシングルなどでもきっちり4.5GHzに上がり、なおかつアイドル時には1.2GHzで落ち着いています。



今回の設定により、少なくとも私の環境ではIvy Bridge-E対応BIOSでアイドル時省電力とシングルスレッドMAXパワーの両立が可能になりました。
肝心のIvy Bridge-Eや現行のX99+Haswell-Eを持っていないのでこれらの環境でのテストは出来ていませんが、多分いけるんじゃないかとは思います。
Haswell-Eではこの方法では上手くいかないようです。
となるとBroadwell-Eでも上手くいかないでしょう。
貴重なコメントありがとうございました>こん さん


バランスのデフォルト値ではクロックの上がり方が鈍いとか、もっと負荷が高くても最低クロックを維持したい等の場合は今回の隠し設定4つを色々弄ってみると納得出来る結果が出るかもしれません。
なお今回のテスト結果でも分かるように、「バランス」と「高パフォーマンス」では他の隠し設定の値も明らかに違うのでもっと追求したい方はMS公式文書を元に弄ってみるのもいいでしょう。

今回の記事で紹介したレジストリ設定はWindows10 1511 (TH2) でも通用します。
実験機で試してみましたが、上記と全く同じキー・項目を弄ると電源オプションで隠し設定が出てきました。
X79ターボブースト問題_006


Sandy Bridge-E・Rampage IV Formula

今更の6コア (Core i7-3930K)

近所のPCショップの中古コーナーでCore i7-3930Kを特価販売していたのを見つけたので購入してみました。
数ヶ月前から1個販売していたのは知っていましたが、あまりにも売れなかったため処分したかったのでしょう。
ほぼその店の買い取り値段で販売していたため、万一ゴミ耐性だった場合すぐ売りに行けば損失は少ないだろうという算段です。
まぁこんな片田舎でLGA2011を選ぶような変人好き者はほとんどいないという事ですね。

i7_3930K_001.jpg
在庫スペース確保のためか、残念ながら箱はなくバルク状態でした。
C2ステッピング (S-Spec SR0KY) である事を確認してから購入しました。



早速i7-3820と交換してみました。
CPUクーラーは変わらずR1 ULTIMATE、マザーも変わらずRampage IV Formulaです。
コスタリカ産なのでちょっと期待してしまいました…が、相変わらずの運の悪さで結構な外れ個体でした。
まぁ中古なので外れか耐性落ちしてるのかは分かりませんが。

何度もBSoDを食らいましたが、i7-3820よりかなり各種電圧を上げる事によりなんとか目標の4.5GHz常用設定が出来ました。

このPrime95 (28.5) のカスタム設定で1時間を通してみました。
Prime95カスタム設定_001

i7_3930K_Prime95_001.jpg
4.5GHzを通すにはご覧の通りコア電圧は最大1.42Vも掛けるはめになり、室温24.5℃でコア#0が最高84℃とかなりギリギリの状態です。
ちなみに部屋のヒーターが止まっている状態で、開始時は室温23℃だったのが1時間後には24.5℃になっていたという事も書いておきます…。

4.6GHzだと電圧を1.45Vまで上げても温度がどうのこうのの前に10分保たずにBSoDを吐くので、もうこの個体のクロック限界と判断し4.5GHzで常用することにしました。



おきまりのCINEBENCH R15をやってみました。

交換前のi7-3820@4.75GHzではこんな感じでした。
CINEBENCH_3820_001.jpg


i7-3930K@4.5GHzだとこうなります。
CINEBENCH_3930K_001.jpg
まぁ全く同じ世代のCPUなので、単純にシングルスレッドはクロックの高いi7-3820@4.75GHzの方が上で、マルチスレッドはコア数の多いi7-3930K@4.5GHzの方が上になるという当たり前の結果になりました。


エンコード速度も測ってみました。
ベンチではなく実際の速度です。
ソフトはTMPGEnc Video Mastering Works 5 (Ver. 5.5.2.107) です。
なお現状ではこのTVMW5は同時1出力のエンコードだとCPUが遊びまくるため、私は2本出力に設定しています。
2本同時エンコードだとi7-3820@4.75GHzでもi7-3930K@4.5GHzでもそこそこな感じで100%使用になったりします (張り付きにはなりません) 。
ソースは23分前後の物を2ファイルです。

TVMW5_3820_001.jpg
i7-3820@4.75GHzの結果です。
上記の通り2本同時出力設定のため、このエンコードは53分11秒で両方とも終わったという事です。


TVMW5_3930K_001.jpg
i7-3930K@4.5GHzの結果です。
39分29秒で2個のエンコードが完了しました。
クロックは250MHz下がってもコア数が2増えた事により、約1.35倍の速度でエンコード出来ました。



外れ気味な個体なので売りに行くかちょっと迷いましたが、なんとか4.5GHzは安定させられたようなので使ってみようかと思います。
なお実使用でのゲームの速度は体感的には全く変わりません。
正確にはクロックが下がっているので4コアまでしか使わないようなゲームでは僅かに遅くなってるはずですが、まぁ体感に出る違いは無いと言う事です。

Sandy Bridge-EのためR4FでのBIOSは4208のままで問題無く動きます。
そのためIvy Bridge-E対応BIOSからの謎のターボ動作に悩まされる事はありません。
Windows7の電源プランの設定もバランス系のままでシングルスレッドベンチできっちり1.2GHz~4.5GHzに可変してくれます。
折角のデュアルBIOSなR4Fなので試しに最終BIOSの5001でも設定してみましたが、電源プランの設定がバランスだとやはりシングルスレッドでは4.5GHzには上がりませんでした。
ただし4.2GHzという中途半端なターボ状態になったので、全くターボ領域に入らなかった4コアなi7-3820とは制御が違う感じも受けました。
色々弄ってみましたが、結局Ivy Bridge-E対応BIOSでは省電力とシングルスレッドMAXパワーの両立は不可能のようなので4208が入っているBIOSに切り替えました。

※追記※
Windowsの電源オプションの隠し設定を弄る事で、省電力とシングルスレッドMAXパワーの両立が可能になりました。
詳しくは下の記事を参照して下さい。

気まぐれ自作er日記 Ivy Bridge-E対応BIOSでの謎ターボブースト動作対策


このi7-3930K@4.5GHzではベースクロックは100MHzのままでCPU Strap機能を使用していないため、コールドブート時の謎の2回初期化は無くなり起動時間が8秒ほど速くなりました。
あとCPU Strapを使わない状態だとCPU電圧にオフセット設定が使えるため、アイドル時の消費電力は常時1.34Vほど掛かっていたi7-3820@4.75GHzより15Wほど下がり135Wになりました。
ただその代わりフルロード時の消費電力は凄まじく、Prime95時には452Wとかを記録しています
確かi7-3820@4.75GHzでは300W前後だったためちょっと上がりすぎの気もしますが、このi7-3930K@4.5GHzの方が設定電圧も結構上がっているのでその辺も加味されての数値なのかもしれません。

いずれにせよ最近流行の省電力PCとは真逆の方向性であるため、LGA2011系は変人好き者用システムとしてメジャーになる事はないでしょうねぇ…。


Sandy Bridge-E・Rampage IV Formula

Rampage IV Formula BIOS 4901

気まぐれ自作er日記 - Rampage IV Formula BIOS 4208と4310

去年書いた上記記事にある通り、Rampage IV FormulaのIvy Bridge-E対応版として公開されたBIOS 4310の出来があまりに酷かったので、4208に戻した後BIOS更新は放棄していました。
その後も数回更新されていたようですが、Haswell-Eまで後3ヶ月も切ったと思われるこの時期に最新BIOS 4901が公開されたのでとりあえず試してみました。
ちなみに4310はあまりの出来の酷さからか現在BIOSダウンロードリストから消されています。



4901に更新してみたところ、基本的には4310の時と同じように
・4208以前からの変更だと初回POST時iROGの更新画面が表示される
・UEFIのデザインが大きく変わる(多分Z87系ROGマザーと同じかと思われる)

になります。
CPU Strap 125MHz時のコールドスタート時の初期化時間は正確には計っていませんが、4208 > 4901 > 4310という感じです。

4310時の致命的な問題点、安定性ですが大きく改善されています。
私の4.3GHz設定でのAdditional Turbo Voltageも正常に効いているようです。
4.75GHzも問題無くOCCT AVX LINPACK 1時間をパス出来ました。(室温26℃)

i7_3820_OCCT_007.jpg

あくまで私の環境でですが、4.3GHz(CPU Strap 100MHz)も4.75GHz(CPU Strap 125MHz)も4208と同じ設定で正常に動くようになったようです。
なお両設定とも4310以降で新設された項目Internal PLL OvervoltageはDisabledの状態にしています。

と、ここまでは非常にいい調子でしたが…やはり落とし穴が。
4310でもあった不具合、Windows7の電源管理をバランスにした場合なかなかターボ倍率にならない(4.3GHz設定・4.75GHz設定どちらでも36倍止まりになる)が直っていません。
具体的にいうと
・Super-piではターボにならない
・新生FF14ベンチではなったりならなかったり
・CINEBENCHのCPUシングルではならない
・OCCTではなる

という感じです。
なんとなくアクティブコア数が関係しているような気もしますが、とにかく全コアに負荷が掛からないとターボ倍率にならないという感じです。
正直CINEBENCHのCPUシングル(シングルスレッド高負荷状態)でターボ倍率にならないというのは、ゲーム用途としてシングルスレッドパワーが重要な私には致命的な不具合です。

4901は安定性は問題無いので、何とかならないかとBIOSのCPU Performance SettingsページやCPU Power Management Configurationページを弄ってみましたが、私には解決出来ませんでした。
ちなみにWindwos7の電源管理を高パフォーマンスベース (電源プランの作成時に高パフォーマンスをベースにして、最小のプロセッサの状態を5%、最大のプロセッサの状態を100%) にするとちゃんとターボ倍率になります。
しかし倍率が上がる負荷しきい値がバランスベースと明らかに違い、またそのしきい値はユーザーは通常弄る事が出来ないので、アイドル時でも僅かな負荷でガンガン倍率が上がり消費電力的にかなり不利になるので常用としては微妙な感じです。



上記の状態なので、結局今回も4208に戻しました。
コールドスタート時の初期化時間やUEFIの見た目など色々改善点もあり、安定性も問題無くなっただけにターボ倍率の不具合は残念です。
もしかするとIvy Bridge-Eだと正常に動作するのかもしれませんが、私は所有していないので確認出来ません。
Ivy Bridge-Eで全コア同期設定のOC時でのターボ倍率動作情報をお持ちの方はコメント欄に書き込んでいただけると幸いです。

※追記※
Windowsの電源オプションの隠し設定を弄る事で、省電力とシングルスレッドMAXパワーの両立が可能になりました。
詳しくは下の記事を参照して下さい。

気まぐれ自作er日記 Ivy Bridge-E対応BIOSでの謎ターボブースト動作対策


Sandy Bridge-E・Rampage IV Formula

Rampage IV Formula BIOS 4208と4310

そろそろRampage IV FormulaのBIOSを4004から4208に更新しようかと思っていたところ、4310が出ていたので突撃してみました。



BIOS 4310

更新後初回起動時にこのようなメッセージが表示されました。
R4F_4310_001.jpg
なおこのiROGの更新は、4310と4208以前を切り替える度に行われるようです。
フラッシュの消耗も考えるとあまり頻繁に切り替えない方がいいかと思われます。


R4F_4310_002.jpg
起動画面のR.O.G.ロゴがようやくまともな縦横比に戻りました。
後で気付く事になるんですが、この起動ロゴの修正は4208からされています。


R4F_4310_UEFI_001.jpg
UEFI画面の見た目が大きく変わりました。
それに伴い設定項目も色々変更されています。

コールドスタートの起動がCPU Strap 125MHz設定でも約10秒になり、ようやく謎の2回初期化は修正されたようです。



ここまでは良い感じだったのですが…。

いつものようにまず4.3GHz設定をサブマシンに保存してあるUEFIのSSから設定しました。
そしてWindows7を起動させてみたところ…起動中にハングアップしやがりました。
試行錯誤してみたところ、どうも電圧設定回りで今まで出来ていた設定が効いていないようです。

今までの設定ではCPU VCORE Voltageを-0.15のOffset Modeにし、負荷がかかった時(Turboモード時)の電圧はCPU Performance Settings内のAdditional Turbo Voltageを0.132に設定する事で補っていました。
これで低負荷時は1Vを切る低電圧・高負荷時は適切に盛るという動作が実現出来ていたのですが、このAdditional Turbo Voltageが効いていない可能性が高いです。
となるとTurbo動作時も0.15Vものマイナスオフセット電圧で動かそうとしている状態なので、まぁハングアップもするでしょうねぇ。
試しにCPU VCORE Voltageを-0.005オフセットに設定してみたところ問題無くWindowsが起動しました。


そして常用の4.75GHz設定です。
こちらは元々VCOREは固定電圧設定だったので問題も出ないだろうと思っていましたが…OCCTでのチェック中にBSoDを食らってしまいました。
どうせ4.75GHz設定ではスリープは使わないので新設されたInternal PLL OvervoltageをEnabledにしてみたりもしましたが、これでも56分あたりでOCCTがエラー検知をしてしまう状態です。

こりゃ手強いかなと思いふと試してみたSuperPiでまたも不具合が。
何回やっても今までの4.75GHzより0.5秒ほど遅くなります。
タスクトレイに常駐させてあるTurboMonの表示で原因が分かりました。
36倍までしか上がっていません。
つまりTruboが効いていないのです。
FF14 Benchmarkを動かしてみても36倍(4.5GHz)までしか上がらないのですが、なぜかOCCT AVX LINPACKを稼働させると38倍(4.75GHz)になります。
BIOSのTrubo Mode ParametersのPower Limit動作が変更になったのかなとも思いましたが、色々設定しても上手くいきません。

コールドスタート時間が10秒ほど短くなったのは魅力だったのですが、私の環境ではこのBIOSバージョンは不具合が多いと判断し(というか面倒になってしまった)、R4F購入以来初のBIOSダウンデートをすることにしました。



BIOS 4208

このバージョンは4004までと同じ系統です。
UEFIの見た目も4004と同じです。
起動のR.O.G.ロゴの縦横比はこの4208から修正されているので一安心です。

4.3GHz設定のAdditional Turbo Voltageも正常に動作するので今までと同じ設定でいけます。
4.75GHz設定も今までと同じ設定で問題無く稼働しています。

i7_3820_OCCT_006.jpg

恒例のOCCT AVX LINPACK 1時間です。
室温26℃で最高74℃、私のi7-3820は1年以上4.75GHzで常用していますが特にへたった感じはありません。
そんなに小まめに掃除はしていないので埃も付いているはずですが、NH-D14 SE2011もいい仕事をしてくれているようです。



CPU Strap 125MHz設定でのコールドスタートの遅さは健在ですが、今のところ他の不具合は無いようなので4208は堅実なバージョンではないかと思われます。
4310は私の環境では不具合だらけだったので、これをベースに変更されていくと思われる今後の新バージョンの出来がちょっと心配です。


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Rampage IV Formula BIOS 3404

BIOS3404.jpg

Rampage IV FormulaのBIOS 3404が出ていたので更新してみました。

実は3204、3301にも更新していたので、簡単に3つ分の雑感を書いてみます。



3204
メモリ設定が若干厳しくなった…かもしれません。
今までBCLK 125MHz時はUEFIでAi Overclock TunerはManualにして、CAS# Latency~COMMAND Mode・REF Cycle Timeのみ手動設定あとはAutoという感じで設定していました。
3204ではこの設定だと、Windows7の起動時にスタートアップでコケるプログラムが出てきました。
Ai Overclock TunerをX.M.P.にしてProfile #1のDDR3-2133設定を読み込ませ、その後上記と同じ部分は手動設定で弄る状態にしてみたところ安定しました。



3301
このバージョンにして最初に気付くのは、起動時のR.O.G.ロゴが微妙に変わった事です。
R4F_3301_002.jpg

ちなみに3204まではこうでした。(この写真は2105の時のもの)
R4F_2105_001.jpg
全体的に更に小さくなり、特にR.O.G.ロゴの横幅が圧縮されているのが不格好です。
元に戻して欲しいところです…。


UEFIでの設定は特に変わった点はありません。
3204と全く同じ設定で問題無く動いていました。
i7_3820_OCCT_004.jpg
OCCT4.3.2 AVX LINPACKも問題無しです。
室温21℃だと最高68℃で済んでいます。



3404
R.O.G.ロゴが直るかと期待していましたが、相変わらず縦横比が狂ったままです。
UEFI設定は基本3204と同じでX.M.P.のProfileを#2、つまり若干タイミングがきつくなるDDR3-1866で試してみました。
BCLK 125MHzなので実クロックはDDR3-2000MHzの状態で動かしていますが、とりあえずは問題無さそうです。
i7_3820_OCCT_005.jpg
室温が22℃と3301の時より1℃高かったのですが、きっちりコア温度も1℃上がっていました。

CPU Strap 125MHz時のスリープ復帰問題ですが、未だに直りません。
超適当なテストですが、スリープ→復帰連続5回テストをやってみたところ
・CPU Strap 125MHz…3回目で復帰失敗
・CPU Strap 100MHz…5回問題無し
でした。

なお今回の復帰失敗状況は
復帰はしたもののHWiNFOのCPU温度センサーが全コア0℃になった
    ↓
そこで再起動を掛けてみたところリセット時に失敗、ハングアップ
    ↓
その後数回電源を強制断・電源投入・ハングアップを繰り返した
    ↓
全BIOS設定が吹っ飛んだ状態で起動

どんどん悪化しているような気がします。
ちなみにHWMonitorだと全コア100℃・HWiNFOだと全コア0℃というのは、多分同じ異常状態かと思われます。



今回のこの3つのバージョンも変更点は「Improve system stability.」です。
頻繁に修正してくれるのはいいんですが、具体的な変更点が全く書かれていないため慎重派だといつまで経っても更新出来なさそうです。
ちなみに3204と3301はzipファイルの中にBRenamer.exe(BIOSファイルリネームプログラム)とReadme.txtが同梱されていて、ReadmeによるとBIOSアップデートはUSB BIOS Flashbackでやりなさいと書かれています。
つまりそれなりの変更点があったと思われますが…まぁ「Improve system stability.」の一言で終了のようです。


Sandy Bridge-E・Rampage IV Formula

Rampage IV Formula BIOS 3101 + Fast Boot

BIOS3101.jpg

Rampage IV FormulaのBIOS 3101が出ていたので更新してみました。

実は前バージョンの3010にも更新していたのですが、私の環境ではUEFIに入ろうとキーボードのDELキーを連打したところ、UEFIの設定画面に入った後でキーボードが効かなくなる現象がありました。
3101では今のところ大丈夫です。

2105で低負荷時BSoD対策の為0.005V上げていたVcoreは元の1.34Vに戻していますが、今のところBSoDは再発していません。
毎度毎度更新内容が「Improve system stability.」なので詳細が分かりませんが、2003以降のBIOSとしては安定している方ではないかと思われます。

2105までは適当にDELキーを押していただけでUEFIに入れたのですが、3010以降は私の環境でも非常に入り辛くなりました。
Normal Boot状態でも以前より入り辛いのと、毎回起動を遅くするのも気に入らないのでASUS謹製のツール(ASUS Boot Setting)を使ってみました。
ASUS_Boot_Setting_001.jpg
このツールを起動し、DirectBIOSボタンを押した後OKボタンを押せば自動的に再起動しUEFIが起動します。
1.00.09はR4Fのダウンロード(ユーティリティ)から落とせます。
1.00.10はASUSのWindows8対応マザーの特設ページにリンクがあります。
多分ASUSのFast Boot対応マザーであれば機種依存は無いプログラムと思われ、私のR4Fでも1.00.10は正常に動作しています。

なお、2003以降のBIOSでは私の環境(Cpu Strap 125MHz)だとスリープ運用はとても出来ません
正確には以前から書いている100℃病の頻度が上がった事と、更に致命的な事にまれにスリープ復帰時画面が真っ暗のままハングアップする症状が出てきました。
こうなると電源を3回ほど入れ直さないとBIOS画面すら出てこなくなります。
コールドブートでは全く問題が出ないので、現状スリープは諦めています。
OS起動ドライブがSSDなのでまぁ起動時間は我慢出来る範囲です。

Cpu Strapを弄らない4.3GHzだとどうなるかも興味ありますが、4.3GHzで常用する気もないので面倒で調べていません。
まぁ「4.3GHz設定でスリープに問題が出る=他の3930Kや3960Xでの倍率上げOCでも問題が起きる」という事でもっと騒ぎになっているはずなので、多分問題は出ないんじゃないかとも思っています。



上記問題でとうとうスリープ運用出来なくなってしまったi7-3820+R4Fですが、計ってみたところコールドブートからWin7のデスクトップ画面が出るまで約47秒掛かっています。
2chのマザーボード系スレでは、Fast Boot対応マザーだと10秒だ20秒だと景気の良い数値が書かれています。
Fast Bootという機能は本来Windows8用の機能のようですが、Windows7環境でもある程度の恩恵はあるようです。
明らかに私の環境は遅すぎる気がするので、色々弄ってみました。



・Windwos7のUEFI Boot
あまり詳しい仕組みは分かっていませんが、とりあえず試してみました。
Windows7のx64版をインストール時に、UEFI起動させたメディアからインストールする事でこの状態になるようです。
私の場合元々DVDドライブは外付けUSBを使っているので、R4FのUEFIからなんの問題もなくUEFI起動させる事が出来ました。
SATA直結のDVDドライブの場合はどうするんでしょうか…。

UEFIインストールが完了後、ちょっと調べてみると
・UEFIでの起動ドライブが「Windows Boot Manager」になる
・Windows7をインストールしたドライブはGPTディスクになり、128MBの不可視パーティション(ディスクの管理からは見えない)+100MBの予約パーティション(ドライブ名無し)+Windows7のインストールパーティション(Cドライブ)になる

ようです。

とりあえず起動時間を計ってみましたが、そもそも各種常用アプリを全く設定してない状態なのでそりゃ早くはなります。
あまり実感的には感じにくいのですが、BIOS表示のR.O.G.ロゴが消えるのが若干早くなった程度は感じました。

わざわざ再インストール+全環境再設定するほどの効果は無い気がしたので、バックアップしておいた元の環境を戻そうと思ったのですが…。
その時ふと思いついて、MBRディスクに戻さずCドライブのパーティションにリストアしてみたところ、なんと普通にWindows7が起動してしまいました。
UEFIでの起動ドライブもWindows Boot Managerのままで、OSインストールドライブのPX-128M2Pの状態を見てもGPTディスク+3つのパーティション構造は変わっていないので、多分UEFI Bootの状態は保っていると思われます。

BIOS Boot状態と同じWindows設定のままUEFI Bootに移行出来たので、コールドブートからの時間を計ってみました。
・電源ボタンを押してから画面にR.O.G.ロゴが出るまで…約18秒
・電源ボタンを押してからWindows7のデスクトップ画面が表示されるまで…約41秒

あまり変わらないかなと思っていましたが、実環境でも6秒ほど短縮出来たようです。



・CPU Strap設定
それでもまだ40秒オーバーなので納得出来ず、次に試してみたのがこれです。
CPU Strap 100MHzのi7-3820@4.3GHz設定時のコールドブートの結果は
・R.O.G.ロゴ…約10秒
・デスクトップ画面…約36秒

またしてもCPU Strap 125MHzのせいですか…。
特に電源を入れた後R.O.G.ロゴが出るまで異様に時間が掛かっていたのはここにも原因があったようです。
それでも10秒は掛かってしまうのは困りものですが。
なおR.O.G.ロゴで8秒縮まったのにデスクトップ画面では5秒差なのは測定誤差程度だと思われます。
時間測定は手動でのストップウォッチ測定で、Windwos7の起動自体も数秒程度の誤差はありそうですし。

ただi7-3820では倍率制限のせいで4.3GHzまでしか設定出来なくなってしまうので、4.75GHzで常用するためには起動時の8秒を我慢するしかありません。


後日気付いたのですが、どうもCPU Strap 125MHzの時はコールドスタートの初期化処理を2回行っているようなのです。
なのでCPU Strap 100MHzの時は約9秒、125MHzの時は約18秒という事になると思います
ファンの設定を変えたところ、コールドスタートの初期化時に高回転で回り始め初期化終了と同時に回転を落とすという状態になりましたが、これがCPU Strap 125MHzだと2回・100MHzだと1回なので気付きました。
ただでも早いとは言えないASUSマザーの初期化処理が2回行われるのでは、そりゃ遅くもなりますね…。



・SATA動作モード
最後に見直したのはSATAの動作モードです。
RAIDモードは初期化の時間が掛かるので、起動時間短縮のためにはAHCIモードの方が適しています。

ゲーム用パーティションとしてWD6401AALS×2台をRAID0で運用する為にRAIDモードで使用していましたが、そもそももう起動ドライブではないのでIRSTeでのRAIDをする必要がない事に気が付きました。
つまりUEFIでの設定はAHCIで、Windows7の機能でストライピングすれば結果は変わらないのではという発想です。

RAIDモードで使用していたWindows7で、単純にUEFIの設定でAHCIに変更しただけだと起動処理中にBSoDを食らいます。
R4FにはASMediaのSATAが装備されているので、これを利用して再インストール無しで変更してみました。

・UEFIでASMediaのSATAをDisabledからAHCIにする
・Windows7を起動し、ASMedia SATAを標準AHCIドライバで動くようにする
・電源を切りPX-128M2PをASMedia SATAに繋ぐ
・UEFIでX79のSATAモードをRAIDからAHCIに変更する
・Windows7を起動しX79のSATAのAHCIドライバをインストールする
・電源を切りPX-128M2PをX79 SATA接続に戻す
・UEFIでASMediaのSATAをDisabledにする


私の場合はこんな感じでモード変更をしました。
普段は使いませんが、ASMediaのSATAチップが載っていて良かったです。
これがなかったらOS再インストールしか手段が無さそうでした。

なおX79のAHCIドライバですが、IRSTeではなくIRSTの11.6がX79対応になったようなのでIRSTの方にしてみました。
アプリケーションの方は起動させようとするとエラーが出たので、11.6のf6flpy-x64.zipを使っています。
ドライバのみだと現状特に問題無く動いています。

コールドブートさせた結果
・CPU Strap 125MHz(4.75GHz)   R.O.G.ロゴ…約18秒  デスクトップ画面…約37秒
・CPU Strap 100MHz(4.3GHz)    R.O.G.ロゴ…約10秒  デスクトップ画面…約30秒

色々弄った結果、最終的にこんな感じになりました。

R4F_3101_002.jpg
起動ドライブがWindows Boot Managerです。


diskpart.jpg
ディスク0(PX-128M2P)がGPTディスクで、パーティションが3つになっています。


ディスクの管理
ドライブ名無しのEFIシステムパーティション+実際のWindows7インストールドライブのCドライブや、Windows7でストライピングしたFドライブが分かると思います。
ちなみにDドライブは昔XPで使っていましたが、欠番にするとUSBメモリ等が勝手に使用して鬱陶しいので穴埋め的に作っただけです。中身的には未使用ドライブです。



i7-3820@4.75GHzを維持したままだと結果的には10秒ほど短縮出来ましたが、それでもデスクトップ画面が出るまで約37秒かかります。
まぁそもそも電源を入れてからR.O.G.ロゴが出るまで約18秒というのが一番おかしい部分で、この時間だけで起動しきってしまうマシンの人も居ると思うとちょっと残念です。

参考までにサブマシンのP8Z68-V PRO/GEN3+i5-2500K@4.5GHzでは、ASUSロゴまで約12秒・デスクトップ画面まで約35秒です。
Fast Bootに対応していなくてもあまり変わらない時間で起動しているので、メインマシン特有の環境…例えばサウンドカードのX-Fi FCSが初期化時間を食っていたりするのかもしれません。


Sandy Bridge-E・Rampage IV Formula

Rampage IV Formula BIOS 2105

先日の記事では様子見と書いておきながら、好奇心には勝てず結局アップデートしてしまいました。



手順は前回書いたとおり、下記リンクが参考になります。
[X79] 2002以降へのBIOS更新方法について|テックウインド株式会社

私のR4Fでの流れを簡単に書いておきます。

1.Rampage-IV-Formula-ASUS-2003.zip内にあるRampage-IV-Formula-CAP-Converter.ROMをUSBメモリにコピーしておく

2.EZ Flash 2を起動し、Rampage-IV-Formula-CAP-Converter.ROMを指定してアップデートする

3.通常アップデート作業が終了後勝手に再起動し、DOS画面のような状態でコンバート作業が始まるので見守る

4.3の作業が終了後、勝手に電源が切れBIOS FLASHBACK機能でもう片方のBIOSにコピーが始まるので見守る(この作業はR4E・R4Fでのみ行われます)

5.数分後作業が終わると勝手に再起動してきます

ようは2の作業を指定した後はほっとけば勝手に終わるという事です。
時間的には結構かかるので、じっと見てると辛いかもしれません。
UEFI初期値のAHCIモードで起動するとRAID0ドライブが壊れる事があるので、私はSSD・HDDのSATAケーブルを引っこ抜いた状態でコンバート作業を開始し、サブマシンでネットを見ながら放置していました。



コンバート作業が終わるとBIOS1・2共に2003になっています。
BIOS2はそのままでBIOS1を最新版2105にしてみました。

2003までの起動画面です。
R4F_2003_001.jpg


2105ではこうなりました。
R4F_2105_001.jpg
起動高速化に関係しているのかは分かりませんが、非常に質素な感じになりました。


ざっとUEFIの項目を見てみましたが、1404からは結構設定項目が変わっています。
R4F_2105_002.jpg
DCU Streamer PrefetcherとDCU IP Prefetcherの項目が増えています。
両方ともL1絡みの項目のようで、基本的にEnabledのままで性能向上してくれるようです。


R4F_2105_003.jpg
PCH内蔵USB2.0の細かな設定が出来るようになりました。


R4F_2105_004.jpg
ついにPower On By PS/2 Mouseの項目が無くなりました。
振り返ればLGA775のP5Eですら既にPS/2ポートは1ポートしか無く、R.O.G.シリーズでもZ77のM5GとM5FではPS/2ポート自体が付いていません。
キーボードの場合はPS/2ならではの利点がありますが、マウスの場合はこれといって無い状況だと思われるので貴重なPS/2ポートをマウスに使う時代は終わったと言う事でしょうか。


R4F_2105_005.jpg
新設項目です。
UEFIでもネットワークが使えるという事でしょうか?。
ちょっと利点が思いつきません。


R4F_2105_006.jpg
起動が高速化したと言われる2105の一番大きな変更部分です。
多数の追加項目があります。
特にFast BootのUSB Supportの部分で起動速度が大きく変わるようです。
私のようにフルイニシャライズにしておくと、今までよりちょっと早いかな、程度で普通にDELキーでUEFIを起動させる事が出来ます。
が、ここをハーフイニシャライズとかにすると、環境によってはUEFIを起動させる事すら困難な速度でBIOS画面が過ぎるようです。

ちなみに早くなるのはBIOSが起動後(ディスプレイに信号が来た後)の部分であり、コールドスタート時に電源を入れた後ディスプレイ信号が出始めるまでの速度は変わっていません
このディスプレイ信号が出るまでの時間が一番長く苦痛なため、私個人の感想ではあまり早くなった気はしませんでした。



一番期待していたスリープ復帰時の100℃問題は解決しませんでした。
というかなんとなく頻度が上がったような…。
ちなみに1404の時に確認が取れましたが、CPUクロックを4.5GHz設定(BCLK 125MHz×倍率36、ターボモードオフ)でもこの100℃問題は出ます。
1週間程度しか試していませんがBCLK 100MHzの4.3GHz設定では全く出なかった為、CPU Strapでの125MHz設定が原因の可能性が高いです。


その他の安定性も若干下がったかもしれません。
電圧は1404の時と全く同じにしていますが、DIGI+ Power Controlの項目を弄っていた時に1回デスクトップでのアイドル中にBoSDを経験しました。
1404では起きた事はなかったのでちょっと注意が必要かもしれません。

OC目的だとあまりお勧めのバージョンではないかもしれません。
しかし致命的欠陥という程酷い状況でもないので、新しもの好きなら突撃しても大丈夫かなとは思います。


Sandy Bridge-E・Rampage IV Formula

i7-3820のOC その2

購入から約2ヶ月経ちましたが、正直未だに完璧といえる4.75GHz設定は見つけられていません。
まれにスリープ復帰時にCPU温度センサーが誤動作状態になります。

100℃

頻度としては現状1週間に1回程度の割合でこの状態になってしまいます。
再起動させるとUEFIでOC設定を大きく変えた時のように、自動的に1回電源断してから起動してきます。

ネットでも完璧な解決策を見つける事は出来ず、CPU PLL Voltageの設定が多少関係しているらしいという事程度しか分かりませんでした。
私なりに色々弄ってみましたが、私の環境ではCPU PLL VoltageとDIGI+ Power Contorol → Boot Up Voltageの設定値で頻度が変わる程度までしか追い込めていません。

その他の安定性は問題無い状態まで設定出来たと思います。
稼働中は低負荷時から高負荷時まで何をやっても全く落ちなくなりました。

i7_3820_OCCT_003.jpg
室温27度時のOCCT 4.3.1のAVX LINPACK 1時間でこの状態です。
OCCTに比べれば動画エンコードなどは軽い作業なので、TMPGEnc Video Mastering Works 5でのエンコ中は70℃を超える事もありません。



現状のR4FのUEFI設定は以下の通りです。
BIOSバージョンは1404です。

R4F_UEFI_013.jpg
R4F_UEFI_014.jpg
R4F_UEFI_015.jpg
R4F_UEFI_016.jpg
R4F_UEFI_017.jpg

前回の設定よりCPU VCOREを上げて低負荷時の安定性を確保し、CPU Load-line Calibrationを1段階下げ負荷時の電圧を上げすぎないようにした感じです。

問題のCPU PLL Voltageは1.8375Vより上げても下げても100℃問題が出やすくなります。
Boot Up Voltageはマニュアル設定してあるVCOREと同じ値にすることで問題が出る頻度が下がる感じを受けています。



BIOSバージョンは前バージョンの1305でも100℃問題は変わらない感じだったので、今のところ1404を使用しています。
Win8用の変更点があると言われる2002と2003も出ていますが、人柱臭がプンプン臭うのでまだ手を出していません。

[X79] 2002以降へのBIOS更新方法について|テックウインド株式会社
ASUSの代理店の一つ、テックウィンドのサポート情報に新BIOSの注意点が書いてあります。

個人的に特に気になったのが
・ダウンデート不可
R4EとR4FのデュアルBIOSマザーではBIOS1と2の両方を強制的にアップデートしてしまう

つまり2002以降のBIOSにしてしまうと、何か問題があっても1404以前には戻せないという事です。
大きく構造が変わったBIOSアップデート時はダウンデート不可な事例はこれまでもあったと思いますが、今までであればもう片方のBIOSに旧バージョンを残しておく事により対処出来ました。
デュアルBIOSの利点を潰してしまうこの仕様は正直納得出来ません。

USB BIOS Flashback機能で強制ダウンデートは出来そうな気もしますが、私のR4Fは常用マシン用なのでチャレンジは止めておきます。



前回の記事の締では4.3GHz設定を探ってみようと思っていましたが、肝心の4.75GHz設定が未だに完璧とは言えないので後回し状態です。
スリープ復帰での100℃問題は未だ解決策が見つかりませんが、ネットでこれだけ情報がないところを見ると私のハード環境の問題なのかもしれません。
ただ試しに電源を換えてみるとかの金銭的余裕も無いので、症状が出たら再起動で対処してる現状です。


Sandy Bridge-E・Rampage IV Formula

i7-3820のOC その1

Windows7環境も再構築出来たので、早速OCしてみました。

軽く弄ってみたところ、i7-3820は倍率的には43倍まで設定出来るようです。(4コア同時設定の場合)
UEFIでは44倍設定も出来るのですが、Windows7を起動してみると43倍までしか上がりません。
そのため、4.3GHz以上を狙うにはLGA2011のi7だけが持つCPU Strap機能を使用することになります。

PentiumIII辺りの時代まではPCIクロックとか平気で上げていましたが、最近はすっかり日和ってしまったのでPCI-Eクロックが弄られない(と思う)CPU Strap 125MHzで弄る事にします。



色々弄ってみた結果、とりあえず125MHz×38倍の4.75GHzでの結果です。
i7_3820_OCCT_001.jpg
今までの経験上でOCCTのLINPACKが1時間通れば実用上落ちた事がないので、私ルールではこれが通れば常用可能と判断しています。
※エンコやベンチなどの高負荷時はこのテスト完走でOKですが、低負荷時とスリープからの復帰時に若干怪しい動きをする場合があります。
そのため完全常用には調整が必要のようです。


上記SSは終了約30秒前ですが、勿論ノーエラーで完走しました。
OCCT4.2にはSandy Bridge以降で使用出来るAVX LINPACKがあり、今回これを使用し最重設定で回しました。

要求電圧はちょっと高めの気もしますが、正直驚いたのが温度です。
室温27度で電圧も1.36V掛かっているにもかかわらず、77/71/72/76で済んでいます。
i7-950+Mega Shadowの時は最高90度とか記録した事があるので、i7-3820+NH-D14のコンビは驚異的に扱いやすい感じです。

この4.75GHz時のセッティングは以下の通りです。
R4F_UEFI_002.jpg
R4F_UEFI_003.jpg
R4F_UEFI_004.jpg
PentumMMX時代から自作を始めて常にOCしていますが、正直最近のマザーは効果がよく分からない項目多数です。
その辺は下手に弄らずAutoもしくはデフォルト値のままにしています。

UEFIの設定項目はR4Eと同じだと思うので、詳しい解説を見たい方はR4Eで探した方がいいです。
例えば http://ahox.jp/wp/?p=26 のRampage IV Extreme UEFIガイドの日本語訳等は参考になります。
ただこのガイド(原文はASUSのR.O.G.特設サイトにあるASUS自身の著書だと思うんですが)、多少無茶な電圧設定を推奨しているようなので、その辺は自分で考えほどほどの設定にした方がいいと思います。

見ての通り常用を考え省電力機能はオンにしてあります。
しかしこの状態でも、結局i7-950@4.2GHzとたいして変わらないアイドル消費電力になってしまいました。



調子に乗って更に電圧と倍率を上げてみました。
i7_3820_5G_superpi.jpg
夢の大台、125MHz×40倍の5GHzです。
ただ残念ながらこのクロックではOCCT AVX LINPACKは通す事が出来ませんでした。
1.4Vオーバーまで電圧を上げてみましたが、10分すら保たないので常用は無理と判断しました。
Windows7起動とSuperPI程度であれば問題無いといった感じです。



回らないという評判のMade in Malaysiaですが、さすがSandy Bridge-Eだけありそこそこ回ってくれたようです。
温度的にもTDP130WのCPUにしては扱いやすいので、Ivy BridgeにせずSandy Bridge-Eにして正解だったかなと思います。

ただしやっぱり実消費電力は高めです。
常用出来る4.75GHzでは、EIST等の省電力機能をオンにしても最低の12倍時168Wほど食います。
i7-950@4.2GHzと比べて数Wしか下がっていません。
OCCTでの最高負荷時は320W前後なので、これはi7-950@4.2GHzの403Wに比べると大分省電力なのですが。

色々弄っている最中に気付いたのですが、CPU Strapを125MHzにしているとCPUの省電力機能をオンにしても電圧が下がりません。
その為電圧オフセット設定の旨みが無く、4.75GHz設定は固定電圧で設定しました。
R4FにはR3Fと違ってオフセット設定があるので、これを生かせるBCLK 100MHzの4.3GHz設定も探ってみようと思います。


Sandy Bridge-E・Rampage IV Formula

i7-3820稼働開始

無事に組み上がったので電源を入れました。
一発で電源は入りましたが…起動画面が出てきません。

R4Fのデバッグコードを見るとAFで止まっています。
事前に某ソフマップの商品ページで「※C2ステッピングコア非対応」の文字を見てなかったら焦ったかもしれません。
ちなみに今回入手したR4Fの個体は、マザーボード上に貼ってあるシールを見るとBIOS 0403のようです。
思いっきり初期バージョンです。どんだけ人気無いんだR4F…。

他のメーカーだとここで手詰まりなんですが(UEFI画面すら拝めない為)、ASUSにはX79マザー以降素晴らしい機能があります。
その名もUSB BIOS Flashback
電源さえ繋いでおけばCPUやメモリすら搭載しなくてもBIOS更新が可能という、今までの常識を覆す画期的な機能です。
軽く調べたところだとX79は全部、Z68はM4E-Zのみ、Z77はP8Z77-V以上に搭載されています。

サブマシンに用意してあったR4Fの最新BIOS 1305を、USBメモリのルートフォルダにR4F.ROMの名前でコピーします。
そして電源を切った状態のR4Fの背面の専用端子(端子の突起が白い所)にUSBメモリを挿し、隣にあるROG Connect兼USB BIOS Flashbackボタンを数秒押しっぱなしにします。
ボタンが点滅しBIOS更新が始まるので数分間待ちます。


R4F_UEFI_001.jpg
更新終了後電源を入れると…見事にUEFI画面が出てきました。
便利な時代になったものだと思います。



無事に起動したのでUEFIで設定を済ませ、Windows7を再インストールしました。

ちなみにX58で使用していたWD6401AALSのRAID0環境はそのまま使用出来ます。
X38(ICH9)→X58(ICH10)→X79(PCH)と変更してきましたが全て再設定いらずだったので、Intelの互換性は素晴らしいですね。

X79は標準でSATA3.0対応なので、PX-128M2PとHDD3台は全てX79内蔵SATA端子に繋いでいます(RAIDモード)。
しかしWindows7インストール画面で「HDDが見当たらない。追加のドライバをよこせ」と言われます。
サーバー用チップセットの転用であるX79は、MS標準のAHCIやRAIDドライバでは動かないようです

サブマシンにRSTe最新ドライバ3.1.0.1085を用意してあったので、その中からx64用のドライバをUSBメモリにコピーしてメインマシンに挿します。
RAIDモードでも指定するのはAHCIフォルダです。
SCUフォルダはサーバー用C600チップセットで使うドライバかと思われます。

この後は普通にインストールが進み、問題無くWindows7が起動しました。
ドライバ的な注意点は
・R4F内蔵のLAN、Intel 82579Vは自動認識はしません。Intelからダウンロードするドライバインストーラー自体はEXPI9301CTや82567V-2と同じ物でOKです。
・不明なデバイスが残りますが、これはIntel Management Engine Interfaceというものです。私はR4Fのドライバダウンロードから落としたV71211124を当てておきました。



Windwos7のインストールは完了しましたが、ぶっちゃけi7-950@4.2GHzとの体感差は感じられません。
そんな中で一番大きく変化したのは、チップセット内蔵SATAが2.0から3.0にアップした事でしょうか。
(2ポートだけですが…)
とりあえずPX-128M2Pのベンチを取ってみました。

PX-128M2P_CDM013.jpg
おお…これが本来のPX-128M2Pの速度…。
半年使用してきて特にSecure Erase等の回復行為も行っていないので、この速度は立派だと思います。
シーケンシャルライトがランダム512Kライトより遅くなってるのが「?」ですが、まぁ気にしない事にします。

例によってCドライブ容量認識が狂っていますが、1回TrueImageでバックアップを戻した後こうなるようです。
TrueImageのせいなのかCrystalDiskMarkの認識に問題があるのかは分かりませんが、別に実害は無いので放置です。


ただX79のRAIDモードドライバだと認識がこのようになります。
PX-128M2P認識001
またしてもSCSIドライブ扱いです。

という事は…
Plextool_005.jpg
見事にPlextoolで認識しなくなってしまいました。


他の問題点としては、CrystalDiskInfoの公式最新版4.6.2aではRAIDドライブのWD6401AALS 2台しか認識しませんでした。
作者の開発ブログからCrystalDiskInfo 5 Alpha1以降を入手する事により、非RAIDドライブのPX-128M2PとHDS723020BLA642も認識されるようになります。



X79はサーバー用の転用という事で、Z68やZ77などより多少面倒になっているかもしれません。

要点は
・CPUがC2ステッピングの場合、マザーボードの初期BIOSバージョンに注意する。C2ステッピングが出たのは2012年年初なので、Sandy Bridge-E発表と同時発売したマザーボードだと初期バージョンは未対応BIOSの可能性がある。ただしASUSの場合は、USBメモリとインターネット接続出来る他のマシンがあれば対処は簡単。

・RAIDモード(試してはないが多分AHCIモードでも)はWindows7の標準ドライバでは認識出来ないので、サブマシンがない場合は先にUSBメモリにドライバを入れておくのを忘れずに。
調べてみるとどうもAHCIモードならWin7標準AHCIドライバで動くようです。
ただ先日RAID0ドライブのストライピングサイズ変更に伴い1回解除した時、試しにAHCIモードでWin7を起動させたところブート中にBSoD画面になりリセットしてしまいました。
X58(のICH10R)までだとPnPで勝手に標準AHCIドライバを読み込み起動したはずなので、自動ではAHCIと認識出来ないなんらかの違いがあるようです。

・X58時代からはIntel MEIという内部デバイスが増えている。Windows7での自動認識はしない為、ドライバを用意するのを忘れずに。

といった感じでしょうか。
ASUS以外でBIOS問題が起きたらショップに持って行くしかありませんが、他はサブマシンがあればどうにでもなる事です。
まぁ今の時代にX79で組もうという好き者が、サブマシンを持っていないとは思えませんが。


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