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Ryzen 9 3900X

Ryzen 9 3900Xの変わり種ベンチマーク

発売後半年経っているCPUな事、シングルも重視すると手動OC出来ずに自動OC頼みでみんな似たり寄ったりの結果になってしまう、等の理由で各所で載せられている有名ベンチは今更感があるので変わり種や実用ソフトでの実測です。

比較対象として直前までメインマシンで使用していたi7-3930K OCと、現在もサブマシンで使用しているRyzen 7 2700Xの結果も載せておきます。
前提条件として3900XはPBOオン、3930Kはオールコア4.5GHzのOC(C-Stateオン)、2700XはC6Hの疑似PBO設定です。
全て常用可能かつシングル性能も考慮した設定です。
3930KだけOCはずるいと言い出す方もいるかもしれませんが、オールコア4.5GHz設定で5年間常用出来た個体なのでこれが私の3930Kの実性能です。
むしろRyzenの方が、本来4GHz強しか回らない石を自動OCでチート的にシングル性能を絞り出しているとも言えるんですよね。
ちなみに私の3930Kはこれでも微妙品なので、オールコア4.7~4.8GHzで常用出来る個体持ちだともっと比較基準が上がるでしょう。



< Super Pi >

Ryzen 9 3900X
3900X_BENCH_001.jpg



i7-3930K
3930K_BENCH_001.jpg



Ryzen 7 2700X
2700X_BENCH_001.jpg

所謂洋パイと言われる小数点以下も出るSuper Pi mod1.5 XSです。
作られた年代的にも拡張命令は一切使われておらず、x87命令がメインのようです。
Super Piは昔からIntel系が異様に強いので3930Kが一番なのはまぁ当たり前の結果かもしれません。
ただ2700Xの1M 10秒越えに対して3900Xは1秒以上速くなっており、3930Kに対してもあと0.5秒ちょいまで迫れています。
以前のAMD CPUから考えると驚異的な進化です。
ちなみにi7-950@4.15GHzで2700Xとほぼ同じ10秒強だったと思います。



< Geekbench 5 >

Ryzen 9 3900X
3900X_BENCH_002.jpg



i7-3930K
3930K_BENCH_002.jpg



Ryzen 7 2700X
2700X_BENCH_002.jpg

Geekbench 5です。
3900Xは当然のようにシングル・マルチ両方でトップです。
このベンチだと拡張命令も使いこなすようで2700Xが健闘しています。



< 7-Zip ベンチマーク >

Ryzen 9 3900X
3900X_BENCH_003.jpg



i7-3930K
3930K_BENCH_003.jpg



Ryzen 7 2700X
2700X_BENCH_003.jpg

アーカイバソフトの7-Zipのベンチマークです。
シングルは3900X > 3930K > 2700Xの順、マルチは3900X > 2700X > 3930Kの順です。



< WinRAR ベンチマーク >

Ryzen 9 3900X
3900X_BENCH_004.jpg



i7-3930K
3930K_BENCH_004.jpg



Ryzen 7 2700X
2700X_BENCH_004.jpg

アーカイバソフトのWinRARに内包されているベンチマークです。
シングル・マルチ共に3900X > 3930K > 2700Xの順です。
リアル8コアの2700Xが6コアの3930Kにマルチで負けてしまうのは意外でした。



< CPU-Z ベンチマーク >

Ryzen 9 3900X
3900X_BENCH_005.jpg



i7-3930K
3930K_BENCH_005.jpg



Ryzen 7 2700X
2700X_BENCH_005.jpg

CPU-Zに内包されているベンチです。
Geekbenchと似たような傾向です。
なお3900Xの画像で比較対象のi9-9900KFにシングルでも勝っていますが、OCされたら負ける可能性もあります。
ただしSandy Bridge-Eなどと違って今のIntel CPUはRyzenと似たようなクロックの絞り出し方をしているっぽいので、OC = シングルのターボ最高倍率以上というのは厳しいのかもしれません。
そうなるとRyzenと同じく自動OC任せの方がシングルが速いという事になり、結局Ryzenには勝てません。



実用ソフトによる実測
< TMPGEnc Video Mastering Works 5でのエンコード >

Ryzen 9 3900X
3900X_TVMW5_001.jpg



i7-3930K
3930K_TVMW5_001.jpg

TMPGEnc Video Mastering Works 5で同一条件によるエンコード速度です。
ライセンスの関係もありサブマシンでは使えないので2700Xでは計測出来ません。
約24分のTSからH.264のmp4ファイルへのエンコード、CUDAフィルタリングなしの純粋CPUエンコードです。
同時2本エンコードしています。
3900Xは約2.5倍速の速さでエンコード出来ています。
マルチスレッドな事もあり、クロック的には4.5GHz×6と約4.1GHz×12になりますがこの速度差になるので、Zen2は本当にエンコードには強いと思います。


< Digital Photo Professional 4 >

CANONのRAW現像ソフトDPPで、RAW編集 → 部分調整を選択し使用可能になるまでの時間を計測しました。
使用者なら分かると思いますが、デジタルレンズオプティマイザがオンになっているRAWファイルだと最初に低負荷で数十秒何かの処理をし、その後全コアフルロードで部分調整用の準備処理をします。
DPPの中でも屈指の謎に重い処理です。
以下では分かりやすく前処理・本処理と書きます。

Ryzen 9 3900X
前処理 47秒
本処理 03秒


i7-3930K
前処理 54秒
本処理 11秒


Ryzen 7 2700X
前処理 74秒
本処理 07秒

HWiNFOのガジェットで見ていると前処理はシングルスレッドとは言い切れない感じの負荷の掛かり方ですが、結果的にはシングル速度の順位と同じ感じです。
本処理は全コアに大きく負荷が掛かるマルチスレッド処理な事もあり、コア数順の順当な結果です。
ただ3900Xでも結局合計50秒待たされるので編集テンポは悪いですね。
参考までに、デジタルレンズオプティマイザを使用しないRAWファイルだと上記の前処理がなくなり非常に快適になります。
デジタルレンズオプティマイザを使用出来る事がDPPの最大の利点でもあるので困りものですが…。
今回のお題とは全く関係無くなってしまいますが、CANONはDPPのデジタルレンズオプティマイザの謎処理もきちんとマルチスレッド対応に修正して欲しいところです。


RAW画像4枚をjpg現像するのに掛かった時間を書いてみます。

Ryzen 9 3900X
41秒

i7-3930K
68秒

Ryzen 7 2700X
52秒

これはマルチスレッド対応の処理なので順当にコア数通りの順序です。
3900Xでも1枚当たり10秒前後掛かってしまうので、速いと噂のLightroom使いにはDPPは耐えられないかもしれません。
一応今回現像した4枚は全てデジタルレンズオプティマイザ処理も掛かっている写真です。



以上のように、Intel有利なSuper Pi以外はシングル・マルチ共に3900XのPBO状態が一番という結果でした。
苦手のはずのSuper Piですら肉薄出来ている事からも分かりますが、体感的にシングル処理でも3930K@4.5GHzに全く劣りません。
この3つのCPUを使用しての順位はざっくり言うと
シングル 3900X > 3930K > 2700X
マルチ  3900X > 2700X > 3930K

という感じでした。
厳密にはシングルの体感は3900X ≒ 3930K > 2700X位の感じですが。

比較用で載せた2700Xの結果でも分かりますが、シングル系の処理では普段使いの体感も含めZen+の2700Xは3930K@4.5GHzより明らかにもっさりしていました
購入前はZen2のシングル能力にも懐疑的でしたが、最大ブースト・クロック 4.6GHzの3900Xでは見事に3930K@4.5GHzを越える性能を持っていました

まぁこういう事を書くとCINEBENCHのシングル値だけを指標にZen+も速いと主張する人も居ますが、レンダリングだけで速いシングル性能に意味があるの?、という疑問しか湧きません。
シングル性能が必要なソフト = マルチスレッドという概念が無い古めのソフトやゲームが殆どで、当然新しめの拡張命令は使用されていないためCINEBENCHやCPU-Zなどの新CPU優遇ベンチなど全く当てにはなりません。
そういう意味では、Windowsの普段使いやシングル性能が重要な古いソフト・ゲーム等においても3930K@4.5GHzを越える事が出来た3900Xは素晴らしいと思います。

なおRyzenの真骨頂はマルチスレッド処理ですが、こちらは多くの場面で2700Xでも3930K@4.5GHzを越えていました。
マルチスレッドが重要なソフトは新しめの拡張命令も積極的に使用されるため新CPUの方が断然有利です。
3900Xでは3930K@4.5GHzの軽く倍以上の速度を出せるソフトも多く、満足感も高いです。

購入検討時には一番ゲーム向けっぽい3800Xもちょっと考えたのですが、コア数が1.5倍違う割には値段差が少ない・シングル時のクロックが3900Xの方が100MHz高いなどの理由もあり3900Xにしました。
元々6コア12スレッドの3930Kからだときっちり倍の12コア24スレッドには大きな魅力があり、Intel系でも次のComet Lakeの予定は10コア20スレッドのようなので少なくともマルチスレッド性能は負けないだろうという期待もあります。

シングルクロックの考え方ですが、例えば最大ブースト・クロックが4.2GHzのRyzen 5 3600だと3900Xからシングル時のクロックが約400MHzも落ちることになるため、性能比で8%以上下がることになってしまいます。
RyzenはOC出来ると言いつつシングルクロックだけのOCが事実上出来ない…というか空冷では最大ブースト・クロックを越えるオールコアOCは不可能なため、普段使いやゲームを考慮するなら出来るだけ最大ブースト・クロックを重視すべきかなというのが私の考えです。
なお最大ブースト・クロックはシングル系ベンチ中にもほとんど見ることが出来ないのはRyzenのお約束ですが、今回私が使用しているcombo PI 1.0.0.3ABBAは大分改善されているのでBIOS選択も重要かと思われます。

私の予想以上にZen+からZen2への性能向上が大きく素晴らしい事ですが、次のZen3でもまた大きく上がってしまった場合物欲を抑えるのが大変そうです。



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