カメラ機材・アクセサリー
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

OMDSのマイクロフォーサーズ用高倍率ズーム「OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO」を購入しました。
35mm換算で24-200mm相当かつF4通し、つまり所謂小三元レンズ2本分を1本に纏めた他のマウントでは実現出来ない高性能高倍率ズームレンズです。

製品箱正面です。
真ん中ちょっと下に35mm換算の焦点距離 24-200mm相当が書かれています。

製品箱背面です。
レンズフィルター径が書かれていますが、72mmなのでMFT用としては大き目です。

箱を開けると、まずレンズポーチが入った内箱があります。


その下に緩衝材で仕切られたレンズが入っています。

保証書以外の全内容物です。
レンズポーチが付属している物を購入したのは初めてですが、このペラい感じだと耐衝撃性は無さそうなので普段は以前購入したHAKUBAのポーチを使うと思います。

レンズ本体です。
金属製外装で非常に高級感があります。
F4通しの高倍率ズームということもあり、MFTレンズとしてはデカめです。
なおいつものようにmarumiフィルターを付けています。

テレ端100mmまでズームするとこの長さです。
内筒は普通に樹脂製ですが、IP53相当の防塵防滴仕様なので安心感はあります。


上が標準時、下がマニュアルフォーカスクラッチ機構オンの状態です。
賛否両論の機構のようですが、私的には非常に使いやすい機構だと思います。
ちょっと使用してみた感じでは、今まで使ってきたカメラ・レンズの中でもダントツにマニュアルフォーカスへの切り替えがしやすかったです。
これに慣れてしまうと、フォーカスクラッチ機構無しのレンズでマニュアルフォーカスは使っていられない体になってしまいそうです。

付属のフードです。
ボタンロック付きです。

フード内側は遮光線処理されています。



フードと一緒にG9 PROに付けたところです。
ただでもG9 PROがデカめなボディのため合わさるとMFTとは思えない大きさになってしまいますが、小三元レンズ2本分が凝縮された高倍率ズームなのである程度の割り切りは必要かと思います。
しばらく使っての雑感です。
・高倍率ズームはやはり便利
1本で2本分の焦点距離はやはり便利です。
いちいちレンズを交換しなくていいというのは、自宅の物撮りでは時間短縮・外での撮影では撮影機会の損失を防ぐという意味で非常に役立ちます。
あと密かに重要なこととして、レンズ交換する事が減るということはセンサーにダストが付着する可能性も減ることになり私にとっては一石二鳥です。
・寄れるのは素晴らしい
私は外ではほとんど近接撮影はしませんが、家での物撮り時には結構寄りたいこともあるので撮影倍率の低いレンズは使い物になりません。
M.ZUIKO 12-100mm PROは高倍率ズームでありながらかなり寄れるため、非常に使い勝手がいいです。
・全ての焦点域で非常に高い解像感
私はボケより解像感最重視なので、このレンズの高い解像性能には大満足です。
どの焦点距離でも中心から端まで解像感が高く、まさに求めていたレンズです。
まぁ以前使っていたRF24-105 STMは中心以外がゴミレベルの酷さのせいもあり、余計に感じているのかもしれません。
ボケは重視していませんが、開放時F4なので写し方によっては普通にボケさせることは可能です。
ちなみにWD80EAZZの記事のアイキャッチ写真は、M.ZUIKO 12-100mm PROのF4で撮影しています。
・手ぶれ補正
OMDSのボディだと協調補正になるようですが、私のボディはLUMIX G9 PROなのでレンズのみの手ぶれ補正モードになります。
それでも高評価の手ブレ補正機能だけあって、普段使いでは全く問題のない補正能力です。
暗闇でのスローシャッターテストでは流石に手持ち1秒だと厳しい感じですが、体をどこかに寄っかからせるようにして気合を入れながらだと1秒もまぁまぁ可能かなと言う感じです。
1/3秒程度であればそれほど気を使う必要もなく、1/15秒程度までだったRF24-105 STMよりは間違いなく性能は上です。
・MFT用レンズとしてはデカ重
購入前から短所として聞いていたので覚悟は出来ていましたが、まぁ率直に言えばその通りです。
私的には大きさはそれほど気にしていませんが、やはり561gは重めだとは感じました。
しかしM.ZUIKO 12-100mm PROより軽くて性能が上の高倍率ズームなど他のどのマウントにも存在しないので、相対的にはマシだと思うしかありません。
RF24-240mmとか重量750gですからねぇ…。
・質感は非常に高い
金属外装やマニュアルフォーカスクラッチ機構、L-Fnボタンなど見た目も使い勝手も非常に質感が高いです。
ズーム動作もちょっと重めですが変なフリクション変動はなく、真下を向けても自重でレンズが繰り出すこともなく、質感の高い作りです。
・パナソニック系とはズーム方向が逆
これはこのレンズのせいではありませんが、ちょっと気になりました。
MFTの盟主2社が何故方向を統一しなかったのか理解不能です。
パナソニックはMFTではOMDSと逆・Lマウントではシグマと逆という状態で、ぶっちゃけパナソニックが反時計回りにしたらどちらも綺麗に統一されるという…まぁ実現はしないでしょうが。
変なフラグが立たないようにブログには書いていませんでしたが、実はこのレンズの存在こそがMFTにマウント替えした最大の理由です。
・35mm換算24-200mmの高倍率ズームかつF4通しのため、小三元レンズ2本分を1本に纏めたと言える唯一の存在
・35mm換算0.6倍相当(Wide)/0.42倍相当(Tele)の簡易マクロ性能
・全焦点距離で中心から端まで優秀な解像感
・高性能な手ブレ補正機能
・防塵防滴
この条件をすべて満たせるレンズは他マウントには存在せず、まさに唯一無二のスーパーレンズだと思います。
前機のEOS RP時代に考えていたRF24-240mmなど、勝てる所はテレ端が240mmというところ位ですかね。
他は惨敗で比較対象にすることすら痴がましい位の差があります。
これでMFTへのマウント移行時に計画していた機材は全て揃いました。
まぁ正直M.ZUIKO 8-25mm PROも超広角系高倍率ズームとして気にはなっていましたが、RTX 4080購入で資金が吹き飛んだのでそれどころではなくなってしまいました。
余談1
M.ZUIKO 12-100mm PRO購入によりG9 PROでの常用から外れたLEICA DG 12-60mmをGF90 (GF10) に装着してみました。


家では私のサブカメラですが、外では嫁用カメラのため嫁に見せたところ「デカッ!」と引かれました。
セットレンズのLUMIX G 12-32mmは35mm換算24-64mmの焦点距離しかないため、換算24-120mm F2.8-4.0のこのレンズは高性能かつ便利だと思うんですが…まぁこれが一般人に理解されるならスマホ写真がここまで台頭することもなかったでしょう。
小型なLUMIX G 12-32mmだとハンドストラップも右手側で良かったのですが、LEICA DG 12-60mmだと左手側にして持つ時もマウント部付近を持たないとバランスが悪い感じなので、現在は左側の三角環も戻してアンカーリンクスをぶら下げています。
メインカメラとサブカメラが同じマウントだと、こういう遊びも出来るのでやはり便利ですね。
余談2
実は今回のM.ZUIKO 12-100mm PROは、私としては初めてキットバラしで購入しました。
私がバラした、という事です。
つまりごく短時間ですが、OM-1を弄れる機会があったのでメチャクチャ簡易的な感想を書いてみます。
・AFは評判通り
AFターゲットがAllだとかなりアホです。
真ん中にエアコンがある構図で撮ってみたところ、構図端に見える手前側のカレンダーにピントが行っていました。
LUMIXでは起きない現象です。
逆に他の1点系AFにするとバシバシ決まります。
オールクロスの像面位相差AFということもあり、速さ・暗部での正確さどちらもG9 PROより上です。
・メニューは使い辛い
単純にフルタッチメニューが使えないのは使い辛いです。
というか、タッチパネルが標準装備なのにフルタッチメニューが使えないというのは異常だと認識した方がいいです。
OMDSだけでなく、フジ機全般とソニーのちょっと前までの機種も同罪ですが。
・電子シャッター
電子シャッター時にシャッター音を出すことが出来ません。
そのため電子シャッターで撮影していると、撮れたか撮れてないのか非常に分かり辛く常用には厳しいです。
あと、そもそもシャッター方式が妙に分かり辛い表現にされています。
電子先幕=低振動[♦]撮影
電子シャッター=静音[♥]撮影
こんな分かり辛い記号使う必要ありますか?。
マジで意味不明です。
・ピーキング表示
ボタン設定をするとピーキング表示が可能、と説明書にあったのでAF時にもピーキング出来るのかと思って試しました。
しかし結果、AFしていない時にしかピーキングしてくれません。
つまりシャッターボタンを半押ししていない時にピーキング表示し、半押しすると消えます。
もちろんS-AFモードで試しました。
G9 PROだとAFSモードで半押し時にAFでフォーカスを合わせた場所をピーキング表示が可能で、AFでの合焦位置がハッキリ分かって非常に便利なんですが、OM-1では不可能っぽいです。
・EVF
576万画素のため非常に解像感は高いです。
ただし私には妙に青白く見えます。
これはEVFのせいなのか、それともAWBのせいなのかはちょっと確認出来ませんでした。
・手ぶれ補正
M.ZUIKO 12-100mm PROと協調補正があるため、かなり高性能です。
更にOM-1には手持ち撮影アシストという初めて見る機能があります。
この機能はスローシャッターでブラックアウト中でもカメラが揺れていないかを視覚化するものです。
使ってみると非常に有効で、暗闇の室内でテストしたところ8秒手持ち撮影でもかなりブレの少ない撮影が出来ました。
まぁ撮影対象や焦点距離が伸びると厳しくはなっていくと思いますが、間違いなくG9 PROより上の手ブレ補正機能でしょう。
ざっとこんな感想です。
正直メチャクチャ気に入ったら手放せなくなって金銭的なダメージがヤバそうでしたが、今の仕様では私には合わないことも多かったので予定通り新品同様状態で手放しました。
今後のLUMIXではSSWF搭載は望めないと思うのでOMDSには期待しているのですが、とりあえずこの妙に使い辛いメニュー仕様はフルタッチ化と合わせて大幅改善して欲しいものです。
私的には電子シャッター音は必須で、実装にもそれほど労力は掛からないはずだと思いますが何故か放置しているメーカーが多いのは残念です。
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